時間銀行

「時間銀行」のお話、貴方は知っていますか？
とっても有名なお話ですからきっと知っていらっしゃるかもしれませんね。

もし知らなかったらとても短いお話なので、ぜひ一度調べてみてくださいね。

ここでは簡単に、イメージしやすく時間銀行のお話を解説します。

もし、何もしなくても毎日あなたの口座にお金を振り込んでくれる銀行があったら嬉しいと思いませんか。

そんな夢のような銀行が存在するのです。

名前は時間銀行。この銀行は毎朝あなたの口座に８６４００円を振り込んでくれます。
同時にその口座の残高は毎晩ゼロになります。

つまり８６４００円の中であなたがその日に使い切らなかった金額は消えてしまいます。

もしそんな銀行があったら、とりあえず毎日８６４００円を引き出しに行きますよね。

私達は一人一人が同じような銀行を持っていて、それは「時間」です。

人生は不平等ですが、たった一つだけ平等に与えられるものがあって、それは「時間」だと言われています。

毎朝私たちは８６４００秒（２４時間）が与えられて、毎晩うまく使いきれなかった時間は消されてしまいます。

それは翌朝に持ち越されません。そして貸し越しできません。

毎朝あなたのために新しい口座が開かれます。
そして毎晩、その日の残りは燃やされてしまいます。
もし、あなたがその日の貯金を全て使い切らなければ、それを失ったことになります。

過去にさかのぼることはできません。
貴方は今日与えられた預金の中で生きないとならないのです。

だから与えられた時間に最大限の投資をして、そこから健康・幸せ・成功のために最大のものを引き出しましょう。
時計の針は走り続けているので、今日という日のために最大限のものを作り出しましょう・・というお話です。

このお話は色々なところで話されているようです。
自己啓発の分野や、教育業界、学校の先生などもよく比喩に使うお話なのではないでしょうか・・

たしかに私も、この８６４００円を最高にうまく使いたいな・・と考えるほうです。
できれば一日に一冊本を読めないものかな・・と思ったりしてしまうほうです。

しかしもちろん、一日を何倍にも何十倍にも効率的に使うことも大切な考えだと思いますが、たとえば病気の方などで心も身体ものんびりゆったりとすることが今の一番のお仕事の方もいます。

自分を追い込みすぎることだけが最高なのではないということも、是非覚えておきたいものだと思います。

例えば大好きな人や友人と過ごす一日を最高に楽しく幸せに過ごすことは、その時間銀行の与えてくれたものを最高に上手に使えることになるでしょう。

私の母は、私が２４歳の時に癌で他界しました。

闘病生活中私が一番感じたことは、また母と一緒に歩いて駅前のお蕎麦屋さんに行って、お蕎麦を食べたい・・ということでした。
それほど、病院のご飯は味気なく、また抗がん剤の治療が母の体に引き起こす副作用が酷かったのです。

近所のお蕎麦屋さんに歩いていけること、いい匂いのお店に入ってお腹がすくこと、当たり前にお蕎麦を注文して食べること、そんな意識もしていなかったような普通のことがどんなに素敵なことだったか初めて知りました。

何度も病院で「またお蕎麦を食べに行こうよね」と言ったかわかりません。
そして母も「うん」と嬉しそうに言ってくれていたのですが、それがかなうことはありませんでした。

そんな経験から、自分がもし高齢まで生きれたとしても、病気であまり自由に動けないようだったら、どんなに健康な今の私に戻りたいと思うだろう・・と考えることが多いです。

例えば私のアルバイト代は神奈川県の最低時給なのですが(笑）仮に毎日8時間勤務したら、１０２０×８＝８１６０円です。
さすがに無理ですが３０日全部働いたら、２４４８００円になります。

30日の私の命の時間が今の健康な状態で２４４８００円で買えるなら、年を取ってたとえば余命1か月となった時、どうしても買いたいと思うでしょう。
２４万なんてとんでもない、２４０万だって買うでしょう。２４００万だって、買いたいと私は思います。

その位、今の自分の命には価値があると思います。

だから好きじゃない人と一緒にいたり、嫌いなことをやったりしている時間はなるべく減らして、大好きな人と一緒にいること、やりたかったことをやること、行きたかったところに行くこと、知りたかったことを知ること、この目で見てみたかったものを見ること、聴きたかったものを聴くこと・・は大切だと私は心から思っています。