先日、父から電話がありました。

「あれから、何回もワクチン接種のお願いのハガキが来るんだけど・・」

「え?そんなの捨てていいよ。気にしなくていいよ。」

「でも・・。。アストロゼネカ社のはわりといいらしいじゃない? それにお義母さんだって打つつもりらしいよ。」

「・・・・・・。わかったわ。あさってそっちに行くね」

何もわかっていなかった。

船瀬さんの本を読んでも、ドイツの状況を知らせても、老朽化によって新しい水分(情報)は吸収されなくなった脳の人は、一か月もたたずにこうなってしまうのか・・・。

めまいがしましたが、私はなるべく普通の声で

「何度も言うように決めるのは自分だよ」と言いました。

「もし親がぼけてしまっているのなら私が決めるけれど、ぼけていないのなら、それは自分自身で決めることだもん。でも今回ばかりは、一度打ったら取り返しはつかないからね・・」

父は孫娘は打つのかと聞きました。

「娘は打たないよ。上司にもそう言って了解してもらったって。」

そういうと、何故か父は明るい声で「そうか」と言いました。

翌々日実家に行き、義母にも同じようにドイツの現状を見せました。
https://vimeo.com/549710333

「う~~ん。。こうなってくると何を信じるかだねぇ。。」

「この翻訳は誰がしたの?この翻訳が間違っているってことはない?」

「だけどテレビが間違ったことをいうわけがないしねぇ・・。」

「う~~ん。でも確かに、全く治験をせずに人間に打っているんだものねぇ。もう少し様子を見てから打ってもいいのかもしれないわねぇ・・」

お義母さんがテレビの林先生が大好きだったりするのはよく知っています。
そして毎日ほとんどの時間、家にはテレビがついていることも知っています。
テレビは老人の一番のお友達。

でも私は義母の、非常に聡明だったはずの脳みそを信じて語り続ける。

「でもね、今すごく大勢の人たちが気がついてキャンセルしているの。皆、そんなに急いで自分を実験台にしなくてもいいなって気がついたの。だから大規模接種センターはガラガラなんだよ・・
余ったワクチンは色々な業種の人に打っているの。ホームレスの人にも打ってるのよ。」

私は「テレビが嘘をいう訳がないしねぇ・・」と言った義母の言葉に、本当の気持ちが現れていると感じました。

テレビを信じてるんだ。
テレビで放送されたことは、信じるんだ・・。

そこでテレビにはコマーシャルというものが入るという利権の話をすると、それもよくわかってくれるのです。

ただ、インターネットとの接続が自分の生活や行動の中に組み込まれていないから、自動的に選択肢として入っていない。

でも、それだけではないのかもしれません。

20代でも30代でも、ネットを毎日活用していても、疑問を持たない、どうすべきかにたどり着かない人もいます。

「でもねぇ、毎日毎日お友達から電話がかかってくるのよ。」
「電話?」
「そうそう、ワクチンの予約は取れた?って。まだだと言うと今なら簡単に取れるわよって。お友達の何さんも予約した、何さんも予約したって・・。打ったら安心よって言うしねぇ・・。」

「道連れか・・それは困るね」
「そうなの、でもめまいが酷いからワクチンの接種会場まで行けないというと、最近は送迎もあるってね」
「送迎の車に乗ってワクチンにいくって・・(^^;)なんでそこまでするのって」

なんてこった・・。
どうやらあの世に行くには道連れが必要らしい。

死ぬときはみんな一人なのに、そこまで皆と一緒がいいんですか・・。

あきれ果てているのを悟られないよう「皆と一緒だと安心なのね」と言うと
一つの話が枝分かれして結論にたどり着くのに1時間かかる今の義母は、大きく頷いて色々なことを話し始めました。

その話の結論は

コロナになって、どこにも行けなくなった。
家に閉じこもっているから、この一年で10歳年をとった気がする。
身体がものすごく衰えた。体調が悪化した。色々なところがおかしくなった。
めまいがして立っていられない。
入院もして、内科、耳鼻科、脳と全てを検査したけれど、どこにも異常がなかった。
でも具合が悪い。

昔みたいに友達にも会えない。
そうこうしているうちに、皆死んでしまう。皆もボケてしまう。
それなら多少危険でも、ワクチンを打ってカラオケに行ったり、ご飯を食べに行けたほうがいい気がする。

ということでした・・。

私はだんだんわからなくなってくる。
人が生産性のあることをできなくなった時、生きる意味はなんだろうと・・。

最後まで楽しく生きてほしいけれど、それがワクチンで叶うと信じこまされた人たちに対して、どう誤解を解けば良いのだろう。

打っても、何も生活は変わらないのよ・・。

でもお年寄りとしては社会の迷惑になってはいけないから、せめてマナーとしてワクチンを打てば、そこに存在させてもらってもいいんだ、生きていても良いんだ、と感じるのかもしれません。

そういう日本のお年寄りが持つ、周りへの配慮や優しさや控えめさにも、このワクチンは入り込むのです。

「これね、今キャンセルしている人が多すぎて会場は困っているの。もう少ししたら「あんたもやめたなら、あたしもやめておこうかな」って人が増えて、次は「みんなやめてるから、あたしもやめとこう」ってなりそうなの。」というと義母は

「そうだねぇ・・。ほんとだね。私ももう少し日本でワクチンを打った人たちがどうなっていくか、様子をみてから打つことにするわ」

と言いました。
「うん。それじゃあ明日お医者さんの書いた本が届くから(またAmazonギフトで送りました)お義母さんも絶対に読んでね」

とりあえずですが、また一人、説得成功。
すこしだけ時間稼ぎができました。

肩の荷がほんの少しだけ落とせて、深い呼吸ができた気がしました。

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