
JRでは来年の3月までネット申し込みの新幹線を半額にするとのことで、昨日父とその話をしていました。
そういえば新幹線といえばね・・と、父がかつて出張で乗った電車の思い出話を聞いて、短い小説を読んだような気持ちになりました。
父には弟が二人いたのですが(どちらも他界してしまいました)一番下の弟が、浜松でお蕎麦屋さんをやっていました。
その弟が入院し、新幹線でお見舞いに行った帰り、父は駅でお弁当を買って新幹線で食べながら帰ろうと思ったそうです。
すごく美味しそうな鰻のお弁当が売っていたので、父は特上の鰻弁当を買って列車に乗り込みました。
自由席を買っていたのですが、満員でどこにも席が空いていません。
困った父はグリーン車に移動し、車掌さんが来たら追加料金を払うことにしてやれやれと座り、お弁当を広げました。
鰻を食べ始めた時、前から車掌さんが切符を拝見に来ました。
ところが父が特上の鰻弁当を広げていたせいか、車掌さんは父のことをちらっと見てそのまま行ってしまったそうです。
父はあれっと思ったそうですが、とりあえず鰻弁当を食べていたそうです。
そして食べ終わり、またしばらくしたら車窓さんが後ろのほうから戻ってきたのですが、その時もスルーして行ってしまいました。
父は大笑いしながら「まさか自由席の人が、グリーン車で堂々と旨そうな鰻弁当を食べているとは思わなかったんだろうねぇ」と言うので
「帰りにもう一度戻ってきた時も切符を拝見しなかったなんて、特上鰻の威力はすごいね~~!(≧▽≦)」と私も大笑い。
車掌さんも、せっかくの鰻タイムに悪いなぁと思ったのかもしれませんね。
それから横川の駅の構内の蕎麦屋さんがすごく美味しいそうで、出張帰り、父はわざわざ電車を一本遅らせてそのお蕎麦をホームで食べて帰っていたそうです。
あるときは会社の副社長さんまで一等車からトコトコと降りてきて、その立ち食い蕎麦をホームで食べていたとか・・
「横川の釜飯じゃなくて、駅のホームのお蕎麦が美味しいの??副社長さんも知ってるほど有名なの?」とビックリしてしまいました。
列車で前に座った人との会話など色々な思い出話を聞いていて、高度経済成長真っただ中に会社員だった父は、働きづくめの仕事の合間にもそんな楽しみを見つけて働いていたんだなぁ・・と思いました。
最近はリモートワークでわざわざ現地に行かなくても画面で営業し、契約が成立するようになってきたけれど、効率が良いだけで息抜きする余裕もないように思います。
リモートワークは普通の会議と比べて会話の「間」がない分、ずっと集中し続けるので相当脳が疲労するようです。
面倒でも足を運び対面で話し合うことは、大量のデーターでは知ることのできないことを感じられるのかもしれません。
それと同時に私は特別「日本の列車の旅」をしてみたいと思ったことは今までなかったのだけれど、父の話を聞いて「これはやっておくべきだった・・」と無性に後悔しました。
駅弁を食べながら車窓からの景色を眺めるようなのんびりとした旅を、是非近いうち経験してみたいな・・と思っています。